Thinking Women

Written by Shashank Lele in 1994-5 Translated by Yoshida Mitsuko

My Photo
Name:
Location: 京都市, 京都府, Japan

February 07, 2007

第4章(1)

私もリサも、美術学部の年に一度の芸術祭にいささか失望した。インド国内でも指折りの芸術大学の学生達であるからには、もう少しまともなものを出すだろうと期待したのだ。手づくりのカードと陶器、それに非常にありきたりの絵画、それだけ。美術学部はかなり「お気楽な」学部である。展示物に比べると、食べ物類は悪くはなかった。そしてもちろん、一番わくわくするのは、髪や首の周りに生花の飾りをつけ、カラフルなサリーで着飾ったベンガルの女の子たちだ。

リサは手持ちの中で一番上等なサリーを着て、私はいつものスウェットスーツのズボンのかわりにちゃんとしたズボンをはいた。私達はリサの韓国人の友達がやっていた屋台で韓国料理を食べ、パレーシュ・バナルジーという物理学の教授と一緒にコーヒーを飲んだ。彼は、分厚いセーターに毛皮の帽子を被っていた。手袋だけはしていなかったが、これも12月より前にバッグから出てくることは確かだ。考えてみると、大半の人が既に毛の物を着用していた。ベンガル人は寒さに弱い。

人力車に乗ってどこかに向かう時ぐらいを除いて、ルパとチットラディを屋外で見ることはまずない。リサは、このセクシーな元の私の先生とその母親との私の関わりを快く思わない。だからリサは2人を避けた。いずれにせよ2人はぐずぐずせず、カードをいくつか買って去った。ルパがサリーをあんなに下げて着てなかったらよかったのに。私は今でも麗しい腹部に反応してしまうのだ。

行こうと思っていたちょうどその時、例のジボンとそのガールフレンドのカコリに会った。ジボンはめかし込んでおり、カコリはショーウインドーから今だかつて持ち出されたサリーの中で、最も品のない紫のものを着けていた。リサは彼らのことは嫌がらない。彼らが相手だと容姿や頭脳で張り合うことがないからだろう。

0 Comments:

Post a Comment

<< Home